NiPPS加工技術
※特許取得済 ※商標登録済
※NIPPS(ニップス)とはNADEC INNER PRESS PUNCHING SYSTEMの頭文字をとった略称です。
(中空部品内面バリなし交差穴プレス加工技術)
従来より小径の中空部品に横(クロス)穴をあけた際に発生する“内面バリ”除去は悩みの種でした。そこで、弊社では中空またはパイプ部品において内面のバリを除去するのではなく「内面にバリを出さない」という発想から“中空部品の内面にバリが出ない”独自の穴あけ工法、装置を考案し実用化しております。
すでに国内外において特許を取得しており、従来工法(切削や放電等)では必要不可欠であったバリ取り作業や加工時間などを大幅に削減し、品質向上とコストダウンを可能としました。この工法は横穴をパイプの内径側からプレスパンチで打ち抜く為、内面にバリが発生しない画期的な工法として自動車のエンジン、ブレーキ、エアバック、ハンドルシャフト等の重要保安部品等に採用され累計生産実績1億個を超えております。
また、今日においては自動車部品はもちろん、油圧・空圧・電子機器や医療器具といった各分野からも注目いただいております。
左:NIPPS加工品 右:切削加工品
■ニップス加工の特徴(メリット)
1. 内面バリが発生しない。
NIPPS加工品
切削加工品
交差穴を内径側から外に向かってパンチで打ち抜くので内面バリが発生しません。丸穴以外に長穴・角穴等の穴あけも可能で、内径や外径側に段差がある場所にも穴あけ出来き、横穴加工時に発生するバリの問題を解決できます。
2. 内面バリ取り作業不要。
内面バリが発生しないので顕微鏡、内視鏡等を使用して全数行っていた内面バリ取り工程が省け大幅なコストダウンにつながります。
3. 薄肉パイプでも変形しない。
外径形状を金型に密着させて内面から横穴を打ち抜く為、薄肉の製品でも変形が殆どありません。
SUSパイプ φ3.54mm
4. 加工スピードが圧倒的に速い。
プレスにて横穴をあける為、切削や放電加工と比べて短時間で加工が完了します。特に長穴には効果絶大です。また、多数穴(同径異径複数、多列)にも対応可能です。
5. 加工設備がコンパクト。
専用設備となりますがプレスは基本的にエアーシリンダーを使用するため、非常にコンパクトで場所をとりません。切削工程との連携レイアウトにも自由度がある上、クリーンで省力化することができます。パーツフィーダーなど供給の自動化だけで長時間無人化が行え、抜きカスはスクラップ箱に排出されるので面倒な切り粉処理が不要です。
内面からパンチで打ち抜くため、スクラップ処理が簡単で切削による切粉や放電によるコンタミの付着がほとんど無く洗浄工程が簡略化出来ます。
6. 加工後の異物(コンタミ)の付着がほとんど無い。
7. 検査工程の軽減
穴あけ後の内バリ検査を省略できる為、外観検査のみで済みます。
パンチで打ち抜くので ドリルやエンドミル、電極等に比べ磨耗が少なくロングライフで経済的です。
また、消耗工具(パンチ、ダイ)の交換は数分で可能です。
8. 消耗費が削減できる。
●実績
自動車重要保安部品を中心に累計1億個以上の生産実績があります。
【採用例】エンジン、ブレーキ、バルブ、エアバック、ハンドルシャフト、その他装置部品
※具体的な製品画像等につきましては機密情報が含まれますので掲載は控えさせて頂きます。
●受託加工、設備納入に対応いたします。
協力工場、または自社内での受託加工の体制を整えております。
NIPPS加工設備納入につきましては技術提携会社にて製作いたします。(特許技術の為条件あり)
※金型のみの依頼につきましては設備と連動したノウハウがあるため基本的にはお断りしております。
●両端の口元が絞られた袋状部品の穴あけプレス加工も可能です。
ハンドルシャフト部品のような両端の口元が絞られた袋状部品の横穴をあける場合、通常はダイを挿入することが出来ず、パイプ内径側に空間が出来てしまい潰れや大きなバリが発生してしまいます。
弊社では内径に特殊なダイを挿入し密着させる独自の工法(特許取得済)を開発し、変形やバリを抑えた穴あけ(表からプレス)加工を行うことが出来ます。
※具体的な製品画像等につきましては機密情報が含まれますので掲載は控えさせて頂きます。
●その他応用技術として中空部品の内面にバリが出ないスリット深溝加工技術も開発いたしました。
切削やグラインダーでのスリット溝加工で発生する内面バリを解決できます。
詳細につきましてはお問い合わせをお願いいたします。